兄弟でもめたくないなら【相続放棄】するしかないの?
遺産相続はスムーズに行われることもありますが、時には兄弟間で争いが発生することもあります。それを避けるために相続放棄を考える人もありますが、相続放棄にもデメリットはあります。ここからは、不動産を共有名義にした場合のデメリットや売却方法についても書いていきます。
兄弟で一つの不動産を相続する場合
相続が発生した場合は、遺産分割協議が行われることが多くなっていますが、必ず遺産分割協議をしなくてはならないというわけではありません。相続人が一人だったり、遺言があったりする場合には協議が行われないこともあります。
兄弟など他にも相続人がいる場合は、その人たちと話し合いをし、誰が何を受け継ぐかを決めていくことが必要です。不動産の場合は、分割することが難しいこともあり、共有名義にすることも珍しくありません。
この場合は、受け継いだ不動産は自分のモノでもありますが、他の人のモノでもあることを理解しておく必要があります。それゆえ、将来売却したい場合や土地活用したいという場合には、一人で勝手に進めていくことはできません。共有者と話し合いをして同意を得ることが必要です。そして、不動産全体を売却した場合には、他の兄弟に金銭を支払うことも考えなくてはなりません。
さらに、所有中に共有者が亡くなるなどした場合は、相続がより複雑化する可能性もあるため、共有名義を避けたいと考える人もいるのではないでしょうか。争いを避けるために相続放棄するという選択もありますが、相続放棄をすると、不動産だけではなく、他の財産も受け継ぐことができなくなってしまいます。
負債が多い場合などに選ばれる方法が相続放棄ですが、デメリットもあるので慎重に考えたいところです。遺産分割協議がうまく進まないという場合は、弁護士などの専門家のサポートを受けると、より早い解決が期待できるでしょう。
相続放棄を選ぶ場合も慎重に考えよう
東京でも、相続放棄を選ぶ人は少なくありません。しかし、相続放棄をしてしまうと、本来もらえるべき遺産を受け継ぐこともできなくなります。親の借金を相続したくない、争いを避けたいなどの場合はメリットと言えますが、相続財産のすべてを手放すことはデメリットです。そして、後悔して、やはり撤回したいと考えても、やり直しができないことを理解しておきましょう。
さらに、相続放棄は相続が始まってから3ヶ月以内に手続きを行う必要があります。その期間を過ぎると手続きができなくなってしまいます。相続するか放棄するかは、それぞれが自由に決めることができますが、プラスとなる遺産が多くある場合は慎重になりたいところです。
不動産を受け継がずに、他の財産を受け継いでバランスをとるという方法もありますが、他の人がそれに同意してくれるとは限りません。そもそも遺産が実家など不動産しか残っていない場合もあります。
話し合いで最適な方法を選んでいきたいところですが、とりあえず不動産は共有名義で、と落ち着くことも珍しくありません。この場合は、勝手に運用や売却ができないので、運用や売却する場合の話し合いをきちんと済ませておく必要があります。
できることなら、不動産全体ではなく自分の持ち分だけを売却できたらと考えている人もいるのではないでしょうか。東京で不動産全体を売ることが難しい場合には、共有持分売却も考えていきたいところです。
共有持分売却は専門業者に依頼しよう
不動産全体を売却したい場合は、共有者と話し合いをし、同意を得るようにします。話し合いが進まないからと勝手な判断で売却すると、兄弟間であってもトラブルが起きる可能性があるので、勝手な行動は避けるようにしましょう。
話し合いが進まない場合、共有持分売却という方法で解決することができます。共有持分売却は、共有している不動産全体を売るのではなく、自分の持ち分だけを売却するという方法です。
この方法は、他の共有者の同意を得たり、売却したりしたことを報告する必要もなく、一人で進めていけるメリットがあります。不動産全体を売るより価格は安くなる傾向ではありますが、早く共有名義を解消したい、早めに現金化しておきたいという場合には有効な方法です。トラブルを避けるためにも、まずは共有者が誰なのか、自分の持ち分はどれだけかをしっかりと確認しておきましょう。
東京でも一般的な不動産仲介業者では共有持分売却に対応してくれない場合があるので、共有持分売却を専門に行う業者を選ぶことをおすすめします。トラブルなく、スムーズに進めていくためには、信頼性の高い業者を選ぶことが重要です。
それゆえ、相談する前にはそれぞれの業者の東京での実績や評判をよく調べておきましょう。買取価格も業者ごとに違いがあるので、複数の業者から査定をとり、高く買い取ってくれる業者を選ぶと良いでしょう。
相続の際には、仲の良い兄弟でさえトラブルになることがあります。トラブルを避けるために相続放棄を選ぶ人もいますが、相続放棄にはデメリットもあるので注意が必要でしょう。不動産を共有名義にしている場合は、共有持分売却で自分の持ち分だけを売却することも考えていきたいところです。