悪質な共有持分買取業者の見極め方について詳しく解説!
不動産売却を検討している際に「共有不動産の買取できます」などといった怪しい宣伝を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。一般的に共有不動産は売却が難しいため、上手い話で顧客を釣り、共有不動産を騙し取る悪徳業者も中には存在します。そこで、本記事では悪質な共有持分買取業者の見極め方について詳しく解説していきます。
悪質な共有持分買取業者との間で起きがちなトラブル
悪質な共有持分買取業者は、さまざまな手口を使って共有不動産を騙し取り、不当な価格で買取を進めてくようです。ここでは、主な悪徳業者の手口と、実際に発生したトラブルの事例についてご紹介していきます。
許可なく勝手に登記移転をさせられる
1つ目のトラブル事例は、書類を騙し取り、許可なく勝手に登記移転をされてしまうケースです。共有不動産の売買契約締結後には、売主から買主へと登記移転を行う必要があります。
しかし、登記移転をするには、印鑑証明書があれば可能であるため、これを悪徳業者に騙し取られて勝手に登記移転をさせられた挙句、不動産と売却代金を騙し取られてしまうのです。
このようなトラブルを防ぐため、売却代金を受け取る前には絶対に印鑑証明書は渡さず、所有移転登記と売却代金の受け取りを同じタイミングで行うようにしましょう。
買取の意思がないのに虚偽の対応をされる
共有不動産を買取する意思がないにもかかわらず、「順調に話が進んでいる」と噓の情報を伝え、いつまでも不動産を売却させないという手口も多く見受けられます。
このように、自社で買取を行うといいつつ、共有不動産をキープし続けようとする行為を「囲い込み」と呼びます。囲い込みに遭ってしまうとなかなか共有不動産を売却できず、時間だけが無駄に過ぎてしまうため、すぐに話を打ち切り他の買取業者に相談するのがよいでしょう。
手付金支払い後に音信不通になる
3つ目のトラブル事例は、手付金を支払った後に急に音信不通となり、そのまま雲隠れして料金を騙し取られるケースです。不動産売買を行う際には、はじめに手付金を業者に支払わなければいけないこともあるため、相手が悪徳業者だった場合、手付金を支払った後にそのまま逃げられてしまうケースも少なくありません。
このような被害を避けるため、共有持分買取業者を選ぶ際には、なるべく手付金を必要としない業者へ依頼するとよいでしょう。
悪質な共有持分買取業者の見極め方
そもそも悪質な共有持分買取業者と出会わないために、悪徳業者の見極め方や注意すべきポイントについて解説していきます。
正規の資格を持つ業者かどうか
共有不動産を売却する際には、依頼する買取業者が「宅地建物取引業(宅建士)」の資格を持っているか否かを確認しましょう。悪質な共有持分買取業者の多くは正規の不動産業者ではないため、何の資格も持っていない場合が多いです。
正規の資格を持つ不動産業者であれば、共有不動産を騙し取られるような心配が少ないため安心ではありますが、中には先ほど述べた「囲い込み」を行う業者も存在するため注意が必要です。
売却代金を現金で受け渡せるかどうか
悪徳業者の場合、小切手など換金できないものを渡され、共有不動産を騙し取られる可能性があるため、不動産を引き渡す前に売却代金を現金で受け渡し可能か確認しておくとよいでしょう。現金での取引が確実であるため、「小切手などで支払う」という業者に出会った際には、取引を断るのがおすすめです。
信頼できる共有持分買取業者の特徴とは?
最後に、信頼できる共有持分買取業者の特徴について解説していきます。
共有持分のみを直接買取してくれる買取業者
不動産業者には主に、自社で不動産を買取する「買取業者」と、一般の買主との売買を取り持つ「仲介業者」の2種類が存在します。買取業者の中でも、共有不動産ではなく「共有持分」のみを買取してくれる業者の場合、スムーズに売却を進めることが可能です。
他共有者に無理な交渉を行わない
共有不動産はその名の通り、共有者全員の共有物として法律上で定められているため、買取業者が買取できる場合であっても、共有者全員の同意が得られなければ売却できません。一方、「共有持分」の権利は個人の所有物であるため、不動産共有者の許可を得ることなく自由に売却することが可能です。
共有不動産買取の際に、他の共有者と売却について揉めてしまうケースが多いですが、「共有持分」のみ買取できる業者であれば、お互いが条件に納得した時点ですぐに買取してもらえるため、他の共有者とのトラブルを回避して買取を行うことができます。
この記事では、悪質な共有持分買取業者の主な手口や見極め方、信頼できる業者の特徴についてまとめて解説していきました。悪徳業者に騙されないためには、その手口や特徴をしっかりと理解することが大切です。ぜひ、本記事を活用してスムーズな共有不動産の売却を進めてみてください!